ペンション到着
静かで落ち着いた、可愛いペンション。
でも、決めた理由は名前(笑)
TSUBASA〜ツバサ〜
ちょっと疲れた〜(笑)。

ばふっ!
でも、せっかくだから湖まで行ってみよう。
一碧湖(いっぺきこ)
伊豆の瞳って呼ばれている湖。
黄昏。
金色の夕暮れに佇むディオ。
『今、何を考えてるの?』
怖くて聞けなかった。
あなたが又遠くに行ってしまいそうで。
「寒い?」
「ううん」
「震えてる」
抱き寄せてくれる大きな腕。
優しい温もり。
夕日を追い掛けるように飛行機雲が伸びる。
消えるまでずっと、ただ黙って見ていた。
「……戻ろうか?」
「うん」
「足許、気を付けて」
「うん」

「ディオ……」
震えているのは寒いからじゃないの。

 
「心配するな。どこに行っても必ず帰って来るから」
迷子になりそうな気持を、あなたの言葉が優しく包む。

ごめんね、無理しないで。

でも、嬉しい。

大好き、ディオ。